


ドローン飛行の許可・承認申請
※本ページは、令和8年8月現在の法令・制度に基づいて作成しています。
ドローンを飛行させる前に必要な手続をご確認ください
ドローンは、空撮、測量、建物点検、農薬散布、災害対応など、さまざまな用途で利用されています。
一方、飛行させる機体の重量、場所、高度、時間帯、飛行方法などによっては、国土交通省への機体登録、飛行許可・承認申請、飛行計画の通報などが必要です。
必要な手続を行わずに飛行させた場合は、航空法違反として刑事罰の対象となることがあります。
機体登録を行っただけで、人口集中地区、夜間、目視外などの飛行が自由にできるわけではありません。飛行前には、機体に関する手続と飛行内容に関する手続の両方を確認する必要があります。
航空法の対象となる「無人航空機」とは
航空法第11章の規制対象となる無人航空機は、構造上人が乗ることができず、遠隔操作または自動操縦によって飛行させることができる飛行機、回転翼航空機、滑空機または飛行船のうち、機体本体とバッテリーの合計重量が100g以上のものです。
一般的なマルチコプター型ドローンのほか、ラジコン飛行機、農薬散布用ヘリコプターなども該当します。
令和4年(2022年)6月20日から、重量100g以上の機体が航空法上の無人航空機として扱われています。
100g未満の機体は、原則として航空法第11章の無人航空機には該当しません。
ただし、100g未満であっても、空港周辺や航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある高高度で飛行させる場合には、航空法上の許可等が必要となることがあります。
また、小型無人機等飛行禁止法、自治体の条例、公園や施設の利用規則などは、100g未満の機体にも適用される場合があります。
機体登録と飛行許可・承認は別の手続です
ドローンを飛行させるための手続は、大きく次の二つに分かれます。
1.無人航空機の機体登録
重量100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる場合は、原則として飛行前に国土交通省のドローン情報基盤システム「DIPS 2.0」で機体登録を行う必要があります。
登録完了後は、国から発行された登録記号を機体の見やすい場所に表示し、原則としてリモートID機能を備えて作動させなければなりません。
機体登録の有効期間は3年間です。所有者、使用者その他の登録事項に変更が生じた場合は変更手続が必要となり、機体を使用しなくなった場合などには抹消登録が必要となります。
リモートIDについては、法令で定められた特定区域内での飛行や一定の係留飛行など、搭載・作動義務の例外が認められる場合があります。
2.飛行許可・承認
機体登録が完了していても、航空法で規制されている空域または方法で飛行させる場合には、原則として国土交通大臣の許可または承認が必要です。
航空法上の許可・承認が必要となる飛行を「特定飛行」といいます。
飛行許可が必要となる空域
次の空域で無人航空機を飛行させる場合は、原則として国土交通大臣の許可が必要です。
1.空港、ヘリポートなどの周辺空域
2.緊急用務空域
3.地表または水面から150m以上の空域
4.人または家屋の密集している地域の上空
「人または家屋の密集している地域」とは、原則として国勢調査の結果に基づく人口集中地区、いわゆるDID地区をいいます。
人口集中地区や空港周辺の規制区域は、国土地理院の地理院地図などで確認できます。
緊急用務空域は、災害などにより警察、消防その他の機関が緊急用務を行う航空機の安全を確保するため、臨時に指定される空域です。飛行前には、緊急用務空域が指定されていないか確認する必要があります。
飛行承認が必要となる方法
飛行場所にかかわらず、次の方法で無人航空機を飛行させる場合は、原則として国土交通大臣の承認が必要です。
1.日没後から日の出前までの夜間飛行
2.操縦者が機体を直接目視できない目視外飛行
3.第三者または第三者の建物、自動車などの物件から30m以上の距離を確保できない飛行
4.祭礼、縁日、花火大会、コンサート、イベントなど、多数の人が集まる催し場所上空の飛行
5.火薬類、引火性物質などの危険物を輸送する飛行
6.無人航空機から物件を投下する飛行
カメラ映像だけを見て飛行させる場合や、建物、樹木などの陰に機体が入り、操縦者が機体を直接確認できなくなる場合は、目視外飛行に該当することがあります。
農薬、肥料、種子などの散布は、原則として物件投下に該当します。
飛行のカテゴリー
現在、無人航空機の飛行は、飛行の危険性に応じてカテゴリーT、カテゴリーUおよびカテゴリーVに分類されています。
カテゴリーT飛行
特定飛行に該当しない飛行です。
航空法上の飛行許可・承認申請は原則として不要ですが、機体登録、登録記号の表示、リモートID、飛行前確認など、適用されるルールを守る必要があります。
カテゴリーU飛行
特定飛行のうち、飛行区域への第三者の立入りを管理する措置を講じて行う飛行です。
原則として国土交通大臣の許可・承認が必要です。
ただし、総重量25kg未満の機体による次の特定飛行については、立入管理措置を講じたうえで、必要な限定変更を含む無人航空機操縦者技能証明を有する者が、機体認証を受けた無人航空機を飛行させ、飛行マニュアルの作成など必要な安全確保措置を講じることにより、許可・承認が不要となる場合があります。
・人口集中地区上空の飛行
・夜間飛行
・目視外飛行
・人または物件から30m以上の距離を確保できない飛行
一方、空港周辺、地表または水面から150m以上、催し場所上空、危険物輸送、物件投下などの飛行は、技能証明や機体認証の有無にかかわらず、原則として個別の許可・承認が必要です。
国家資格を取得しただけで、あらゆる場所や方法で自由に飛行できるようになるものではありません。
カテゴリーV飛行
立入管理措置を講じずに、第三者の上空で特定飛行を行うものです。
有人地帯における補助者なし目視外飛行、いわゆるレベル4飛行などが該当します。
原則として、一等無人航空機操縦士の技能証明、第一種機体認証、適切な運航管理体制および国土交通大臣の許可・承認が必要です。
飛行場所にかかわらず守らなければならないルール
重量100g以上の無人航空機を飛行させる場合は、許可・承認の要否にかかわらず、次のルールを守らなければなりません。
1.アルコールまたは薬物の影響下で飛行させないこと
2.機体、バッテリー、気象状況、飛行経路その他の飛行前確認を行うこと
3.航空機または他の無人航空機との衝突を予防するよう飛行させること
4.不必要な騒音、急降下その他の方法により、他人に迷惑を及ぼすような飛行を行わないこと
これらは単なる推奨事項ではなく、航空法上の飛行ルールです。
特定飛行を行う場合の飛行計画
特定飛行を行う場合は、原則として飛行前にDIPS 2.0を利用し、飛行日時、飛行経路、高度その他の事項を記載した飛行計画を国土交通大臣に通報する必要があります。
機体認証や技能証明によって飛行許可・承認申請が不要となる特定飛行であっても、飛行計画の通報が必要です。
飛行計画を通報せずに特定飛行を行った場合は、罰則の対象となることがあります。
飛行日誌の作成
特定飛行を行う場合は、飛行日誌を備え、飛行、点検、整備、改造などに関する事項を遅滞なく記載する必要があります。
飛行日誌には、主に次の記録があります。
1.飛行した内容を記録する飛行記録
2.飛行前点検などの結果を記録する日常点検記録
3.定期点検、整備、修理、改造などを記録する点検整備記録
特定飛行以外の場合も、安全管理のために飛行記録や点検記録を残すことが推奨されています。
事故・重大インシデントの報告
無人航空機に関する事故または重大インシデントが発生した場合は、特定飛行に該当するかどうかにかかわらず、直ちに飛行を中止し、負傷者の救護その他の危険防止措置を行う必要があります。
また、事故または重大インシデントの発生日時、場所、状況などを国土交通大臣に報告しなければなりません。
航空法以外の規制にも注意が必要です
航空法上の許可・承認を取得していても、別の法律、条例または施設管理者の規則によって飛行できない場合があります。
小型無人機等飛行禁止法
小型無人機等飛行禁止法では、国会議事堂、内閣総理大臣官邸、皇居、外国公館、防衛関係施設、対象空港、原子力事業所などの重要施設およびその周囲おおむね1,000mの地域の上空で、小型無人機等を飛行させることが原則として禁止されています。
この規制は、航空法上の無人航空機に該当するかどうかにかかわらず適用されるため、100g未満の機体も対象となる場合があります。
飛行禁止の例外に該当する場合であっても、原則として飛行開始の48時間前までに、管轄警察署を経由して都道府県公安委員会などへ通報する必要があります。
条例・施設管理規則など
公園、河川、海岸、港湾、道路、神社、寺院、観光施設などでは、条例や管理規則によりドローンの飛行が禁止または制限されている場合があります。
航空法上の許可・承認は、土地所有者や施設管理者の承諾に代わるものではありません。
飛行場所や飛行内容によっては、次の確認や手続も必要となる場合があります。
・土地または施設の所有者・管理者の承諾
・公園、河川、港湾、海岸などの管理者への届出または申請
・道路使用許可その他の道路交通法上の手続
・小型無人機等飛行禁止法に基づく通報
・電波法、農薬取締法その他の関係法令の確認
・撮影および映像公開に伴うプライバシー、肖像権等への配慮
飛行を予定する場所については、航空法だけでなく、関係法令、条例および管理者の利用規則を個別に確認する必要があります。
申請は余裕をもって行いましょう
飛行許可・承認申請は、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに提出する必要があります。
申請内容に不足や誤りがある場合は補正が必要となり、審査に時間を要することがあります。国土交通省は、飛行開始予定日の3週間から4週間程度前を目安に、十分な余裕をもって申請するよう案内しています。
当事務所のサポート内容
当事務所では、ドローンの飛行を予定されている個人・事業者の方を対象として、次の手続をサポートいたします。
・使用する機体、飛行場所、飛行方法に応じた必要手続の確認
・無人航空機の新規登録、更新、変更および抹消に関する手続
・人口集中地区上空の飛行許可申請
・夜間飛行、目視外飛行、30m未満の飛行などの承認申請
・催し場所上空、危険物輸送、物件投下などの申請
・個別申請および包括申請の検討
・DIPS 2.0を利用した申請手続
・飛行マニュアルその他の添付資料の作成支援
・飛行計画および飛行日誌に関するご案内
・航空法以外に確認すべき手続の整理
申請の可否や必要となる安全対策は、使用する機体、飛行目的、飛行場所、飛行方法、操縦者の経験、技能証明および機体認証の有無などによって異なります。
許可・承認申請を行った場合でも、必ず許可または承認を受けられるとは限りません。
ご相談時にお知らせいただきたい事項
1.使用するドローンのメーカー名、型式および重量
2.機体登録、機体認証およびリモートIDの状況
3.飛行予定場所の住所または地図
4.飛行の目的
5.飛行予定日および時間帯
6.予定する飛行高度および飛行範囲
7.夜間、目視外、30m未満、催し場所上空、物件投下などの有無
8.操縦者の飛行経験および技能証明の有無
9.土地または施設管理者の承諾の有無
具体的な手続の要否は、実際の機体、飛行場所および飛行方法を確認したうえで判断いたします。